近年日本では、本業の他に副業を持つ人が多くなってきました。
基本的に副業は、本業よりも労働時間が短く労力も半分以下というイメージですが、本業もこなして副業もこなすことは簡単ではありません。
そんな副業を行う人の理由も
- 金銭的に必要だからという人
- 趣味の延長線上で楽しみながら稼いでいる人
など様々でしょう。
そこで今回は、公務員に人気の副業という点から副業をご紹介していきます。
公務員の副業は絶対禁止?
近年副業をする人が増えてきたとはいえ、実際は公務員の副業は基本的に禁止されています。
一般的な企業では副業についての規定は会社内での決まりであり、もしルールに反していても会社のなかで何らかの処分にされることに過ぎないのですが、
公務員の場合は法律で副業が禁止されているためルールを破ることは職や人生を失うことに値します。
その規定は以下の通りです。
地方公務員は地方公務員法第38条で「営利企業への就職、自営業の禁止」が規定されています。
国家公務員は国家公務員法第103条、104条で「営利企業への就職、自営業の禁止」が規定されています。
このように基本的に副業が禁止されている公務員でも許可を取らずにできる副業は存在します。
公務員に人気の副業ベスト5を以下でご説明します。
公務員に人気の副業ベスト5
第1位:不動産投資
家賃収入がとても魅力的な不動産投資を副業として行えます。
ただし、
- 5棟10室以下であること
- 全ての管理を業者に委託すること
- 賃貸収入は年間500万円以下であること
など、条件をクリアする必要があります。
メリットとしては、公務員という立場上信頼性が高いので、銀行からの融資を受けやすく、委託業者との契約も簡単という点です。
デメリットとしては、初期費用が最低でも100万円~と高額になってしまうことです。
部屋を準備できたとしても借りてくれる人がいなければ収入はプラスにはなりませんし、管理会社への支払いやリフォーム代でかなりのマイナスとなってしまいます。
不動産投資を副業として始める場合は十分に調査・検討してから始めましょう。
第2位:株式投資/FX
株式投資も公務員ができる副業のひとつです。
ただし、不動産経営と同様に、基本的に投資するだけで本業である公務員に支障をきたしてはいけません。
メリットとしては、株式投資は初期費用が安く抑えられるので副業として始めやすいという点でしょう。
デメリットとしては、借金を背負ってしまう可能性があるということです。
最近では初心者でも始められる株式投資が増えてきましたが、見る目を養わないと赤字になってしまうのが株式投資です。
元の資金が十分にないと危ないということです。
投資で今注目を浴びているFXに関しても同様に副業として認められていますが、
投資チャートが頭から離れず、本業中も気になってしまいスマホを開いてしまう…という状態は絶対に避けましょう。
FXや資産運用は最近ではスマホで空き時間に簡単にできるということもあり、本業と副業の分別が難しくなっているゆえ、時間の自己管理は必要です。
第3位:ネットオークション
ネットオークションは副業として認められていませんが、
ヤフオクなどの一般的なネットオークションで日用品などの不必要なものを数回オークションに出したとしても、法的に処分されるという事態はまず無いでしょう。
中古買取店にCDや本を売りに出すということも同様な状況です。
しかし、それが大きな利益につなげる行為だとすると問題になります。
その利益がどれくらいの金額なのかは断言できませんが、
基本的に本業以外の収入が20万円を超えると確定申告が必要になりますので、面倒を起こしたく無いのであれば20万円を超えるような取引は避けましょう。
在庫を仕入れて転売するという行為は、事業所得や雑所得になるので公務員はNGです。
第4位:クラウドソーシング/アフィリエイト
アフィリエイトとは、自分の経営するサイトなどに広告を貼ってその広告がクリックされるたびに収入を得ることができるというものです。(広告収入)
クラウドソーシングはライターなどの多数の仕事に毎回契約を取り、仕事をする働き方です。
一人で年間に数千万円稼げる人もいれば、報酬が5000円にも満たない人もいて、その差は大きいです。
公務員がクラウドソーシングやアフィリエイトで副業を行う場合、認められているとは言えませんが20万円を超えなければ問題視されないことがほとんどです。
第5位:地域貢献活動
- 子供の教育活動の一環としてのサッカーや野球の指導
- 消防団としての活動
- 土木全般
など、公益性のある活動に対しては常識の範囲内であれば謝礼や報酬を受け取っても問題ありません。
NPOなどの社会性や公共性の高い活動も認められやすいです。
しかし、地方公務員の場合は市区町村によって内部規定が異なるので確認をしてください。
基本的にはすべての活動において許可を取る必要があります。
第6位:スキルマーケット
近年は、今までの型にとらわれない副業の形が発展しており、「自分のスキルを販売する」という副業もあります。
- 記事作成
- ホームページ作成
- プログラミング講座
- 結婚式のムービー制作
- パワポ制作代行
などなど、自分がこれまで培ったスキルを新たな収入源につなげるサービスが展開されています。
この手の副業のメリットは、自分の得意なことや好きなことで稼げるので、無理なく続けることができる、という点です。
また、初期費用ゼロで始めることができるので、負債を抱えるリスクがありません。
デメリットとしては、十分な副業収入額を稼げるようになるまで地道な努力が必要なので、飽きっぽい人には不向きかもしれません。
第7位:執筆活動
公務員は職務外で報酬を得ることが禁止されていますが、趣味や表現の自由が尊重されているため、書籍の制作や創作活動などの執筆は認められています。
実際に、俵万智氏(公立高校 国語教師)は1986年に角川短歌賞を受賞しています。
通商産業省に入省した堺屋太一氏は在職中に小説家デビューをしています。
平日の日中は公務員としての職務があるため執筆時間が限られていると思いますが、
でも不可能なことでもない、ということを俵万智氏や堺屋太一氏から学ぶことが出来ます。
文章を書くことが好きな人にとってはぴったりの副業でしょう。
第8位:写真販売
カメラ好きが講じて写真販売を副業にする男性は意外と多いようです。
普段の何気ない風景、特別な場所の風景、物撮り・・・などなど、いろんなジャンルの写真が販売されています。
ブログで使ってもらえるようなニッチな部分を攻める写真家もいれば、特別な技術があってこそ撮影できるショットを投稿している写真家もいます。
写真を販売するための審査は厳しめなので、各フォトストックサービスのルールをしっかり読んで当てはめることが必要です。
でも定期的に売れるならいいお小遣いツールになると思います。
何よりも、好きなことでお金を稼げるというのは充実感、達成感があるものですよね。
公務員が副業を始める時の注意点
冒頭でもご紹介したように、公務員の副業は基本的には法律で禁止されています。
もしこれから投資を始めようとするのであれば「公務員としての仕事に支障をきたさないこと」を常に念頭に置きましょう。
不動産投資や株式投資など、投資はしますが、自己管理を怠ったり仕事中でも株式レートが気になるようでは本末転倒です。
バレなければ良いだろうという軽い気持ちが命取りになりますよ。
そして、報酬金額に関しても注意してください。
本業以外の収入が20万円を超える場合は確定申告が必要です。
少ないとは思いますが、「使わなくなった日用品をたくさん売りに出したら20万円にもなった」という場合も申告が必要です。
自分にとって副業と思わないものでも職場が問題視する可能性があるので注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
確実に認められている副業でも、本業中に気になってしまうくらい没頭していてはNGです。
趣味程度であれば問題視されないというちょっと曖昧な状態のネットオークションやクラウドソーシング、アフィリエイトも多くの公務員の方が選ぶ副業の形です。
どんな副業を始めるにせよ、本業との線引きをしっかり定めて、安全に取り組みましょう。