近年は「クラウドファンディング」となる言葉を見聞きする機会が増えました。
でも、種類や会社があまりにも増えたため、どれを利用したらいいか分からなくなるかもしれません。
そこで今日は、クラウドファンディング各社を徹底比較して、あなたにピッタリくる副業先をご紹介したいと思います。
その前に、クラウドファンディングの基礎知識を復習
クラウドファンディングとは、Crowd(群衆)×Funding(資金調達)の造語です。
一般的には特定のプロジェクトを達成する為に起案者がインターネット上で不特定多数のユーザーからお金を融資してもらうシステムです。
アメリカで2000年初頭に誕生したシステムですが、日本には2008年にソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)としてmaneoが、
2011年に購入型クラウドファンディングとしてReadyfor、CAMPFIREなどが誕生しました。
それから、国内のクラウドファンディングサービスは広がりを見せ、
- 寄付型
- 購入型
- 融資型
- ファンド型
- 株式投資型
とジャンルも増えています。
こちらの記事では、日本国内で運営されているクラウドファンディングサービスについて、各社それぞれの特徴を徹底比較してみました。
是非チェックして頂けると幸いです。
今や、クラウドファンディングは5種類ある!
クラウドファンディングのカテゴリは大きくわけて5種類あります。
- 購入型
- 融資型(ソーシャルレンディング)
- ファンド投資型
- 株式投資型
- 寄付型
それぞれの概要としては、投資の見返りがモノやサービスだけなら寄付購入型にあたります。
それに加えて金利がもらえるような場合は融資、ファンド投資、株式投資型になります。
ここでカテゴリに分けたのは、特に、融資、ファンド投資、株式投資型は営利を目的としたものであり、
申し込み時に相応の審査や高いリスクを背負う事にもなるので注意が必要だからです。
クラウドファンディングという括りは同じですが営利・非営利で随分性格が違います。
寄付型クラウドファンディングサイト5社比較
ここでは、寄付型のクラウドファンディング5社を紹介します。
それぞれ特徴がありますので、実際に利用する際の参考にして下さい。
◆JAPAN GIVING
2001年にイギリスからスタートした寄付サイト「Just Giving」が2010年に日本に上陸しました。
国内最大のファンドレイジングサイトとして、2017年8月時点で12000件のプロジェクトで21億円を集めています。
JAPAN GIVINGには、ファンドレイジングという機能があります。
キャンペーンはオーナーが支援を募るページですが、ファンドレイジングはキャンペーンに賛同したサポーターが支援を呼びかけるページになっています。
そして、ファンドレイジングを通じて集まった支援金はファンドレイザーではなくオーナーに全額引き渡されるのです。
まさに持つべきものはサポーターですが、それだけにオーナーはファンドレイザーに気を配り、
お礼のメッセージや活動報告を投稿して近況を知らせるなどファンドレーザーと良好な関係を築かないといけません。
◆Readyfor Charity
国内初の購入型クラウドファンディングサイト、「Readyfor」の寄付型として2015年の12月にリリースされました。
特徴としては、人の目を介した審査があり、実体のない団体や集団への寄付は出来ない仕組みになっています。
そして、それぞれのプロジェクトにはプロジェクトごとに詳細なページがあり、細かい活動内容が確認できるのです。
自分がお金を出したプロジェクトが、どんな風に進展しているか確認できるので、納得行くプロジェクトを選ぶことが出来ます。
◆Good Morning by CAMPFIRE
「中卒社長」家入一真氏でも有名な購入型のクラウドファンディングサイトCAMPFIREの特化型サイトです。
「Good Morning by CAMPFIRE」はより社会貢献に特化した形で、2016年10月にリリースされ2017年1月より正式に寄付型を選択できるようになりました。
※すべてのプロジェクトが寄付型を選べるわけではなく審査が必要です。(2019年5月現在)
リリースから7か月で流通総額1億円を突破しています。
◆ふるさとチョイス
自治体に寄付をすることで税控除や地域の特産品がもらえる「ふるさと納税」は昔からあります。
「ふるさとチョイス」は、その総合サイトとして2012年9月にリリースしました。
全国1788の自治体全てを網羅していて、掲載自治体はナンバー1です(2018年11月15日時点)
また、寄付金の使い道がわかるという特徴を活かし、ガバメントクラウドファンディングとして2014年には特設サイトをリリース。
こちらを利用して様々な自治体がプロジェクトを実施しています。
◆F×G(エフバイジー)
地域特化型の購入型クラウドファンディングサイト「FAAVO」から、ふるさと納税特化型として2016年7月にリリースしました。
これまで全国60エリア以上の100の連携団体とともに1000件以上の地域のクラウドファンディングプロジェクトを手がけてきました。
2018年5月を目途にCAMPFIREと提携する事をHPで発表しています。
◆Coincheck(ビットコインで寄付)
仮想通貨取引所などを運営するCoincheckが、2016年3月にビットコイン寄付型クラウドファンディングサイトをリリースしました。
ビットコインの特徴を活かし、
- 世界中からの即時寄付
- 安価な送金手数料
- 寄付型の透明性
をメリットに、交易社団法人、認定NPO法人などが様々なプロジェクトを立ち上げています。
購入型クラウドファンディングサイト14社比較
ここでは購入型のクラウドファンディングサイト14社を紹介します。
クラウドファンディング比較の対象にしてみて下さい。
◆Readyfor
国内初の購入型クラウドファンディングサイトとして2011年3月にリリースされました。
掲載プロジェクト数9000件、達成率75%、累計支援額70億円(2018年10月)、総支援者数258,592人です。
主に社会貢献型のプロジェクトを中心に、
- 寄付型のReadyfor Charity
- ガバメントクラウドファンディングのReadyfor
- ふるさと納税、大学向けクラウドファンディングのReadyfor College
などを展開しています。
◆CAMPFIRE
2011年6月にマイクロ・パトロン・プラットフォームとしてリリースしました。
主にクリエイター系を中心にして社会貢献、地域活動など様々なプロジェクトを掲載しています。
2019年の1月時点でのプロジェクト数は18000件、支援者数960,000人、流通総額95億円です。
(こちらのページで詳しく取り上げています→→「自分らしい副業を産み出せる「キャンプファイヤー」の魅力を徹底解説」)
近年では、
- クラウドファンディングプラットフォーム「FAAVO」「polca」
- 系続課金型コミュニティプラットフォーム「CAMPFIREファンクラブ」
- 評価型与信モデル融資「CAMPFIRE Bank」
- コミュニティウォレット「Gojo」
なども運営しています。
◆MotionGalley
2011年7月にリリースされた映画ジャンルを中心とした購入型クラウドファンディングサイトです。
傾向としては、アートや芸術、クリエイティブ分野に強みを持っていて、
- 映画
- ダンス
- スポーツ
- アニメ
- 演劇
- アート
- ゲーム
- 写真
- コミュニティ本
- フード
- パーフォーマンス
- テクノロジー
- ジャーナリズム
- 音楽
- プロダクト
等15種類です。
特に映画に力を入れていて、
- 東京国際映画祭
- 釜山国際映画祭
- カンヌ映画祭
などの映画祭へ作品が送り出されています。
◆GREEEN FUNDING
日本最初のモール型クラウドファンディングとして2013年4月にリリースされました。
2015年7月にカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社と資本業務提携して、GREEEN FUNDING by T-SITEとしてブランドリニューアルしました。
GREEEN FUNDINGの特徴には、通常のファンディングとモール型という2種類のサービスがあります。
モール型とはショッピングモールのモールと同じ意味で、不特定多数の投資者を募るファンディング型と違い、大企業が商店街のようにサービスに参加しており、提携して投資やアドバイスを受けられます。
提携企業の強みは、
- 西日本新聞
- 広島テレビ
- 上毛新聞
- 富士ゼロックス
のような大手企業もあり、大規模なプロジェクトも可能です。
お金ばかりではなく、Tポイントでの支援や蔦屋書店でのイベント開催など、カルチュア・コンビニエンス・クラブのネットワークを活かしたサポートがあります。
◆COUNTDOWN
2012年9月にアレックス株式会社がリリース、信販大手ジャックスと提携して審査の厳しさは随一のクラウドファンディングです。
国内では唯一のグローバルクラウドファンディングとしてチャレンジを英語他複数言語で掲載。
世界と言うと資金調達できても決済面が不安ですが、2億人以上が利用する安心・安全なayPal決済を採用してカバーしています。
また、チャレンジで出来上がった商品を越境EC「ALEXCIOUS」で世界中に販売しています。
◆Kibidango
2013年2月にクラウドファンディング×ECを組み合わせる新しい事業としてリリースされました。
しかし、わずか2年で国内大手クラウドファンディングサイトの一つとして認知されるまでに急成長しています。
「Kibidango」の特徴は儲けや利益よりも、「みんなで協力して夢実現」してワクワクするかどうかを基準にしているのがユニークです。
サイトを運営するきびだんご株式会社は、少数精鋭の小さな会社で社員数は非常勤スタッフを加えても7名。
しかし、小さいながらのチームワークの良さで丁寧な仕事とサポートにより成功率80%を達成しています。
大手のクラウドファンディングサイトが満足いかない方は、Kibidangoの方が合うかも知れません。
◆Makuake
Makuake(マクアケ)とはamebaブログで有名な株式会社サイバーエージェントのグループ会社です。
2013年8月リリースと日本のクラウドファンディングサービスとしては後発ですが、
2015年9月の時点では飲食分野とプロダクト部門、さらに映画製作のジャンルで国内ナンバー1の資金調達に成功しています。
サイバーエージェントの多岐に渡るメディアミックスを活用した広報力で投資が集まりやすいのも特徴で、数千万単位のプロジェクトに複数成功しています。
例えば、片淵須直監督による「この世界の片隅に」のアニメ化応援では目標金額2000万円に対して、
最終的にサポーター3374人、調達資金3622万4000円が集まっています。
◆A-port
株式会社朝日新聞社が2013年3月にリリースしたサービスで、映画や伝統工芸、地域活性化に着目したプロジェクトを多く掲載しています。
有名な事例としては、解散したアイドルグループSMAPにありがとうのメッセージを伝えたいというプロジェクトをサポートし、
1週間で13103人という賛同者と、3992万円の支援を調達。
2018年4月時点で国内購入型クラウドファンディングプロジェクトの日本記録を出しました。
全国紙朝日新聞という強力な広報媒体があるので拡散力と資金調達力に強みを持っています。
◆BOOSTER
株式会社パルコがショッピングセンター事業者として国内で初めて参入し、ミュージックセキュリティー株式会社と提携して2014年12月にリリースしました。
国内クラウドファンディング最大手のCAMPFIREとも提携し、パルコ店舗など実店舗を活用した販売促進のマッチング機会を提供しています。
また、プロジェクト実行者には負担となる
- サイト制作
- リターン商品の制作
- 顧客問い合わせ
- 発想
というような業務の代行サービスも行います。
◆+Style
ソフトバンク株式会社が2016年3月にリリースしました。
IoT系のプロジェクトに特化し、製品を産み出したい企業と最先端のIoT系製品を購入したい消費者を繋げるプラットホームサイトです。
(※IoT系製品:パソコン機器以外の電化製品でインターネット通信が可能な製品をいい、いつでもどこでもインターネットに繋がるユビキタス社会を牽引する製品を言う。)
参加型のプランニング機能を備え、企業が投稿したアイデアや商品を本サイトに掲載し、興味がある一般ユーザーや購入希望者から意見を募集します。
投稿者は商品のコンセプト説明に+してスケッチや動画で商品の良さをアピールでき、
ユーザーや購入者は投稿された企画に意見を述べる事で一緒に商品を作り上げる感覚を共有できます。
欲しい商品は、ショッピング機能で購入する事も出来るほか、テストマーケティングで日本発売前のIoT系商品が手に入る場合もあります。
◆First Flight
ソニー株式会社が2015年7月にリリースしました。
こちらは企画段階の公開から販売までを一体化しているのが特徴で、製品化から販売までを強力にサポートしてくれます。
ただし、手厚いサポートの代わりにソニーグループのプロジェクトしか掲載できないデメリットはあります。
◆GirlsYell
日本最大級のファッション&音楽イベント「GirlsYell」を開催する株式会社ガールズアワードが2016年11月にリリースしました。
夢を叶えたい女性を支援するクラウドファンディングサービスで、ダレノガレ明美や池田美憂など、有名タレントのプロジェクトが掲載されているのが特徴です。
※2019年5月現在、実施されているプロジェクトはありません。
◆WonderFLY
全日本空輸株式会社が2016年10月にリリースしたクラウドファンディングサービスです。
クラウドファンディングとクリエイティブアワード、オンラインショップの3つのサービスがあり、投資を集めて製品化し販売するまでを一貫して行えます。
特に目を引くのがクリエイティブアワードで、
あるテーマに対してアイデアや技術を持った「チャレンジャー」がアイデアをエントリーし、投票や審査によって選ばれた優秀なアイデアにはプライズが与えられ、
その資金を元手にプロトタイプを作成してクラウドファンディングに進めます。
ハイテク製品のような、まとまった資金なしには作れないアイデアを持っている提案者には有利な機能です。
◆楽天クラウドファンディング
楽天株式会社が楽天ふるさと納税にクラウドファンディング機能を追加したサービスで現金ばかりでなく、楽天スーパーポイントでの応援もできます。
購入型クラウドファンディングサイトもあり、楽天ショップを持っている提案者のプロジェクトを掲載しています。
融資型クラウドファンディング6社比較
ここでは、融資型のクラウドファンディング6社を紹介します。
それぞれ特徴がありますので、実際に利用する際の参考にして下さい。
◆maneo(マネオ)
2008年に国内融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)サービスとして日本で初めてリリース。
融資型のクラウドファンディングとしては業界ナンバー1のシェアをキープしています。
加えて、maneoは投資できる案件も不動産や再生エネルギーばかりでなく豊富に揃えていて選択肢が多くなっています。
maneoは日本最初の国内融資型クラウドファンディングとして最大手でもあり、株主にも大企業が多く、経営が安定している事を裏付けています。
一方、平均利回りは6,9%とソーシャルレンディング業界平均の8,1%よりはやや低いと言えます。
ただ、安定した運営をしているサービスは大体利回りは低めなので、リスクを取って高利回りか安定を取るかは投資者の判断だと思います。
◆SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングはSBIグループの100%子会社で2011年によりリリースしました。
他のソーシャルレンディング業者と比較すると利回りが低い商品が多いですが、SBIグループの信用を背景に、着実に貸し出し金額を伸ばしています。
その安定した信頼で一件9億円のファンドを数日で集められる資金力は強力で、
また出金手数料も無料にされているので、少しの利回りを手数料で損したくない少額投資者にも利用しやすいサービスと言えます。
◆クラウドバンク
クラウドバンクはソーシャルレンディングサービスの1つで、日本クラウド証券株式会社が運営しています。
証券会社としては日本で初めて事業参入した事で知られています。
2013年からクラウドバンクをスタート、2017年12月までの累計応募金額は220億円で業界では3位を記録しています。
特徴的なポイントは、1万円からの投資が可能で、そんなに資産がない人も投資しやすい事です。
実際にクラウドバンクの利用者に、資産総額が300万円の人が4分の1もいる事がその事を裏付けています。
投資案件もかなり多く、特にエネルギー開発案件に力を入れていて風力発電投資案件では担保付きで利回り6,7%をつけた事もあります。
ファンドの種類が多いという事は選択肢が幅広いという事でもあり、選びやすいサービスと言えます。
◆OwnersBook(オーナーズブック)
不動産案件に特化した融資型クラウドファンディングサービスで2014年9月からサービスを開始しています。
特化型サービスである事から高い専門性を持ち、
- 不動産鑑定士
- ビル経営管理士
- 宅地建物取引士など
不動産の専門家が多く在籍しているのが強みです。
また全案件に担保がついている事で、貸し倒れのリスクが低く、
オーナーズブックにおいてはサービス開始以来、貸し倒れ件数は0件で、返済遅延も発生していません。
2018年1月時点でのソーシャルレンティング業界の直近3年間の貸し倒れ率が1.47である事を考えると安定しています。
利回りに関しては4.75%とソーシャルレンディング業界の平均利回り8%前後と比較すると3%程は低いですが、高い安定性と比較すると悪くない数字と言えます。
運営企業のロードスターキャピタル株式会社は2017年9月にマザーズ市場へ上場を果たすなど急成長しているサービスです。
◆クラウドクレジット
クラウドクレジットは2013年にリリースされた海外特化型の融資系クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)サービスです。
世界各国の事業者と提携していて、北欧やペルー、イタリアなどの世界各国にファンド投資できます。
海外案件は日本とは違い、経済成長が著しい国もあり利回りも10%前後を出していた事もある事から、高いリターンを期待する人には狙い目です。
また、海外案件は為替相場の変動で大きな損が出る恐れがありますが、
クラウドクレジットは出来るだけ多くの資金需要者に資金を貸し出す事でリスク分散を図り、貸し倒れを防ぐ措置がなされています。
しかし、海外ファンドはハイリスク・ハイリターンが基本なので、そこは踏まえた上で投資すべきかどうか決めた方がいいでしょう。
◆トラストレンディング
トラストレンディングは、エーアトラスト株式会社が運営するソーシャルレンディングサービスです。
高利回りの不動産案件を揃え、会員登録、維持手数料、取引手数料が無料で、収益毎月分配型、配当金の振り込み手数料自社負担などのサービスを打ち出していましたが、
2018年12月14日付けで行政処分を受け、2019年の1月13日までの業務停止命令を受けました。
ファンド投資型クラウドファンディング4社比較
ここでは、ファンド投資型のクラウドファンディング4社を紹介します。
それぞれのサービスには特徴がありますので、実際に利用する際の参考にして下さい。
◆finan=sense (ファイナンセンス)
ミュージックセキュリティーズ株式会社と世界的デザイナー佐藤ナオキ氏が率いるnendoが提携した新サービスです。
nendoが商品デザインやブランディングを行い、ミュージックセキュリティーズを通じてファンディングを行う、金融×感性が売りです。
実際、新スイーツブランドファンドの第一号案件は数日で売り切れになる実力を示しています。
◆開花KAIKA
開花KAIKAは、日本初の銀行出資、及び山口県内企業出資の「山口ソーシャルファイナンス株式会社」が2015年6月にリリースしたファンド型クラウドファンディングサービスです。
全国的にも珍しい地域密着型のクラウドファンディングで、中国、九州といった西日本のファンドを中心に紹介。
- 山口銀行
- 北九州銀行
- もみじ銀行
の口座を持っていると振り込み手数料や出金手数料が無料です。
◆セキュリテ
セキュリテはミュージックセキュリティーズ株式会社が運営するインパクト投資のプラットフォームです。
形としては、ファンド型ソーシャルレンディングですが、
「経済的なリターンを求めるだけではなく、投資家からの出資を通じて各地域で抱える課題や貧困や環境などの社会的な課題解決をする」
という目的の元で利回りを低く抑え、途上国の利益にも気を配っています。
出資した金額の半分が寄付、半分が投資になる被災地応援ファンドやマイクロファイナンス貧困削減投資ファンドなどがあり、
単純に金儲けだけはしたくない、世界を良くする為に貢献したいという投資家に選ばれているサービスです。
◆Sony Bank GATE
ソニー銀行株式会社が2017年8月に「資産運用」×「共感・応援」をコンセプトにリリースしました。
- 企業審査
- ファンド募集
- 管理
をワンストップで提供する国内銀行初のファンド投資型クラウドファンディングです。
中心的に取り扱うのは国内ベンチャー企業のハードウェア案件になる予定で、
第一号の株式会社リンクジャパンの案件は半日足らずで目標金額の1000万円を集金しました。
株式投資型クラウドファンディング3社比較
ここでは、株式投資型のクラウドファンディング2社を紹介します。
それぞれのサービスには特徴がありますので、実際利用する際の参考にして下さい。
◆エメラダ・エクイティ
株式投資型クラウドファンディングサイト、エメラダ・エクイティは2017年11月にサービスをリリースしました。
エメラダ・エクイティの特徴は、投資案件はすでにベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から投資を受けている企業に限定される事です。
未上場企業でもすでに投資を受けている企業しか応募できないので、投資家にとって一定の将来性が担保されるという信頼性を産み出しています。
エメラダ・エクイティでは、投資家は投資してエメラダ型新株予約権という権利を買い、
その後、投資した未上場企業が業績を伸ばして上場すれば株売却や配当金という形で利益を得る事が出来ます。
ただし、投資金額は金融商品取引法により1社に対し1年間で50万円までに抑えられていますから
仮に投資先が倒産しても最大50万円の損失が限度という事です。
投資資金に余裕があり、未上場企業を応援してみたいという投資家の方にはおススメできるサービスです。
◆GoAngel(ご縁ジェル)
DANベンチャーキャピタル株式会社が国内二番目に第一種少額電子募集取扱業者として登録され、2017年9月にリリースされました。
FUNDINNOの後発のサービスですが、FUNDINNOに比較すると不自由な面が多く、
例えば、FUNDINNOが最低10万円から投資できるのに対し、GoAngelは最低投資額が50万円か25万円の2種類からしか選べません。
また、FUNDINNOが株式購入手数料無料なのに対し、GoAngelは一株4000円の手数料を払う必要があります。
そして、投資できる未上場企業の全てが株式上場を目指しているわけではないと但し書きされているので、投資先を間違うと上場による高額リターンは得られない事になります。
ただ、募集会社は設立から相応に時間が経過していて従業員も多く黒字化している会社もあるので、しっかり選べばリターンを得られる可能性はあります。
◆FUNDINNO(ファンディーノ)
株式会社日本クラウドキャピタルが国内初の株式投資型クラウドファンディングを2017年4月にリリースしました。
未上場企業に対する投資というリスクが高いファンドである為、融資を申し込んだ未上場企業は厳しい審査を経る必要があります。
また、金融商品取引法によって、1社に対する年間投資の上限は50万円までしか投資できないので、大儲け出来るというわけでもありません。
しかし、じっくりと未上場企業を応援したいという投資家にとっては、成長を見守る事が出来る点で支持されています。
それからFUNDINNOに掲載されている案件の中にはエンジェル税制が適用されるモノもあり税制優遇が受けられたりします。
目的別クラウドファンディングの比較と選択
寄付型、購入型、融資型、ファンド投資型、株式投資型のクラウドファンディングサービス33社の紹介と
比較をしてみました。
しかし、あまりに数が多いので、この中から自分にあった1社を選ぶのは返って難しくなったかも知れません。
そこで、ここからは
- 社会地域貢献系
- クリエイティブ系
- 大手企業系
- 世界進出系
とカテゴリを分けておススメのクラウドファンディングを紹介します。
社会地域振興系のおススメ
自分のお金で少しでも社会や地域の役に立ちたいという方には、数あるクラウドファンディングサイトの中でも
社会貢献系のプロジェクトが多いReadyforや地域貢献系のFAAVOをおススメします。
◆Readyfor
Readyforは特定のカテゴリのみの掲載ではありませんが、大きく5つのカテゴリに分類されています。
- 社会にいいこと
- 地域
- ものづくり
- アート
- チャレンジ
また、国内サービスに対する表彰制度、第一回サービス大賞優秀賞を受賞していて、社会問題の解決への貢献が評価されています。
➤READYFORで行われた代表的なプロジェクト
- あなたの街にも救援。災害派遣トイレ網を史上初、富士市から!
- 赤ちゃんを虐待死から救う「赤ちゃん縁組」事業を立ち上げたい
◆FAAVO
FAAVOは2012年6月に宮崎エリアからスタートした地方・地域に特化したクラウドファンディングサイトです。
地域で一番身近なクラウドファンディングサイトを目指し、北海道から沖縄まで全国各地に運営パートナーを置いてプロジェクトをサポートしています。
※全ての都道府県に運営パートナーがいるわけではありません。
自分が住んでいる地域や県の問題を何とかしたい、地域中心のプロジェクトを考えている探している方にピッタリです。
➤FAAVOの代表的なプロジェクト
- 現代サラリーマンの甲冑!真田幸村スーツで大阪の繊維業界を盛り上げたい!
- 子ども達に豊かな自然を残す!林業再生への挑戦、国産杉の工芸品を世界へ!
クリエイティブ系のサイトおススメ
クリエイティブ系サイトのおススメは、CAMPFIRE、そして、MotionGallerの2つのサービスがあります。
CAMPFIREは音楽系、そしてファッション系プロジェクトに力を入れていて、
MotionGallerは映画、映像系のプロジェクトに熱心です。
◆CAMPFIRE
CAMPFIREは、購入型のクラウドファンディングです。
クリエイティブ系のクラウドファンディングサイトの中でも様々なプロジェクトを提案していて、
特に音楽やパフォーマンス、アートのプロジェクトが充実しています。
そればかりではなく、ファッション系のクラウドファンディングのCLOSSや、音楽系のCAMPFIRE×MUSICなどのプロジェクトと提携してサポートしたりしています。
CAMPFIREはクラウドファンディングの世界をより拡大しようと考えていて、今後も独創的なプロジェクトを次々と出してくるかも知れません。
➤CAMPFIREで有名なプロジェクト
- キングコング西野の個展『えんとつ町のプペル展』を入場無料で開催したい!
- OVERDRIVE最終作「MUSICA!」開発プロジェクト
◆MotionGallery
MotionGalleryはクリエイティブに限らず、幅広いカテゴリを持っていますが、
映画や映像系を中心にアニメ、ダンス、演劇などのクリエイティブ系プロジェクトも数多くあります。
特に映画、映像系のプロジェクトへのサポートが手厚く、資金調達と映像制作をワンストップで提供するサービスとして「MotionGallery STUDIO produced w/エイゾーラボ」やMotionGallryレーベルなどを立ち上げています。
その点を反映してか、東京国際映画祭やカンヌ国際映画祭などの世界的映画祭に作品を送り出しているので、
映画、映像系のプロジェクトを希望する方がよく利用するサービスです。
➤MotionGalleryの代表的なプロジェクト
- クジラを巡る世界的論争描く、日本人監督初の本格ドキュメンタリー映画
- 「ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの」を、世界に先駆けて日本で劇場公開!
- 実現のためのご支援をお願い致します
大手企業系におすすめサイト
大事なお金を投資するのだから、寄付系にしても購入系にしてもファンド系にしても無駄にしたくない。
そんな時には、大資本を有するクラウドファンディングサービスを利用するのが最適です。
ここでは、GREEN FUNDING by T-SITE、Makuake、A-port、未来ショッピングの4社を紹介します。
◆Makuake
Makuakeは、サイバーエージェントグループという強力な電子広報コンテンツがあるのが強みですが、
さらに伊勢丹やシャープとの提携など他の大企業とのコラボに強みがあります。
ですので、技術系で実現に大企業の支援が必要な方にMakuakeは選ばれているようです。
➤MAKUAKEの代表的なプロジェクト例
- 鍵の必要ない世界を。アプリで鍵を管理!スマートロックSESAME セサミmini
- 自転車+バイク=glafitバイクバイク スマートな折り畳み式電動ハイブリッドバイク
◆GREEN FUNDING by T-SITE
GREEN FUNDING by T-SITEは、TSUTAYAなどを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社のグループ会社、株式会社ワンモアが運営しているサービスです。
CCCグループのリソースを活用し商品販売イベントの場所として、代官山T-SITEや湘南T-SITEのようなおしゃれな実店舗を利用できるので知名度は抜群にあると言えます。
※但し、すべてのプロジェクトが使用できるわけではありません
ですので実店舗がある方が販売に有利なトークイベントや試飲会、書籍やCD販売などのプロジェクト活用を期待する方におススメです。
➤GREEN FUNDING BY T-SITE代表的なプロジェクト
- 13の機能を持つ近未来型リュックバックビジネス、カメラ、スポーツ、アートの4つの顔に変化自在!
- 『UNOⅡ』(ウノツー)
- 誰でも、今すぐ動画のプロに。世界最小クラスのジンバル「Snoppa Atom」
◆A-port
A-portは朝日新聞全国版でのプロジェクト発信はもちろん、ハフポスト日本版やその他のWEBメディアを動員したサービスで、
発信力は他の購入型のクラウドファンディングサービスに比較しても大きいものがあります。
ですので、自分のプロジェクトアイデアを一人でも多くの人に伝えたいという方にA-portはおススメです。
➤A-PORTでの代表的なプロジェクト
- 世界初!民間の力で月へ。皆でHAKUTOの月面探査ローバーを打ち上げよう!
- SMAP大応援プロジェクト~新聞メッセージ・どうか届きますように~
◆未来ショッピング
未来ショッピングは日本経済新聞が運営するチケット購入型のクラウドファンディングサービスです。
日経電子版やNIKKEISTYLEなどで日経の読者や会員に広く予約購入の形で事前に資金支援を募るので、プロジェクト紹介や会員データベースを活用したマーケティングが可能です。
現在未上場ながら、将来は上場企業を目指すようなプロジェクトを考えている方なら未来ショッピングがおススメです。
➤未来ショッピングでの代表的なプロジェクト
- スピーカーの歴史を変えた!dokodemo SPEAKER® 誕生!
- シャープが手がけるモバイル型ロボット電話「ロボホン」1周年記念プロジェクトで限定アイテムを販売
世界を目指すサイト
地域系や社会環境の整備もいいけど、どうせなら世界の役に立つ投資をしてみたいというインターナショナルな方には世界系のサービスをおススメします。
それには、COUNTDOWNやKickstarterがあります。
◆COUNTDOWN
COUNTDOWNは、グローバルクラウドファンディングサイトという他のクラウドファンディングにはない大きな特徴を持っています。
プロジェクトの多言語掲載や越境EC「ALEXCIOUS」での販売網などインターナショナルに国内外パートナーと提携して世界中から支援を募りたい人々が参加しています。
日本の枠に限らず、世界規模で資金投資を考えている方にはおススメのサービスです。
➤COUNTDOWNの代表的なプロジェクト
- 舘野泉&ラ・テンペスタ室内管弦楽団日本ツアー成功への道
- 日本初「CAPCOMLIVE!」熊本チャリティ公演開催!ゲーム音楽で復興支援を!
◆Kickstarter
Kickstarterは世界大手の購入型クラウドファンディングです。
アメリカ発のサービスで、これまでは日本からのプロジェクトを掲載する事は出来ませんでしたが、
2017年9月から日本からでもKickstarterにプロジェクトを掲載できるようになりました。
本拠地はアメリカにあるサービスなので、ゲームやアニメ、伝統工芸など海外でも通用するようなカテゴリでプロジェクトがあるような人はチャンスがあるかも知れません。
➤KICKSTARTERの代表的なプロジェクト
- Shenmue 3(ゲーム)
- Bloodstained: Ritual of the Night(ゲーム)
まとめ
国内には、数多くのクラウドファンディングサービスが存在しています。
今後インターネットがより簡単に、よりどこにでも普及するようになるとさらに増加するでしょう。
それだけに全てのサービスを確認するのはなかなか大変ですが、
何かやってみたいプロジェクトがある方は、興味を持ってサービスを調べてみると最適なモノが見つかるかも知れません。