海外不動産を始める前に考えるべき7つの注意事項ーフィリピン編ー

日本での不動産価格が高騰しているため、最近では海外で不動産をスタートする人が急増しています。

海外の不動産の中でも特に人気なのがフィリピンです。

今回は、今、海外不動産が人気な理由と、フィリピンでの不動産投資を行う時の注意点を7つ紹介していきます。

今、海外不動産を始める人が多い理由

オリンピックに向けた建設資材の調達や人件費に費用がかかるという事でかなりマンション価格が高くなっていて、

東京の不動産はもはや一般人が投資できるような金額ではありません。

さらに大きなタワーマンションや希少価値のある物件においては、アジアのお金持ち層がここぞと言わんばかりに買い漁っているため、

不動産デベロッパーとして少しでも大きな利益を得ようと価格が上がっていることも挙げられます。

大規模なタワーマンションに至っては税制改正を受け相続税が高くなり、

裕福なシニア層が相続税を少しでも抑えようと対策としてタワーマンションを買う傾向も出ているのです。

都内で資産価値およそ10億とも言われる土地を持っているシニア世代は、土地の整理とともにタワーマンションをいくつも購入する動きに出ています。

以上の理由から、裕福なシニア層からあぶれた一般市民が海外不動産ー特にフィリピンーに着目して不動産投資を始める動きが盛んです。

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〜フィリピンでの不動産投資で注意すべき7つのポイント〜

注意点①為替の変動に気をつける

為替の変動は、フィリピンに限定した話ではありません。

海外投資を行うということはすなわち、為替の影響をダイレクトに受けることとなります。

国の力を大いに持っている国の通貨(お金)は、基本的に他国で強さを発揮します。

このことを踏まえ、フィリピンと日本のお金を比べて今後どのように価格変動を起こすのかチェックすべきです。

注意点②リスクを踏まえて海外投資する

自然災害はどんな国でも少なからず起こっています。

特にフィリピンでは台風が多発するため、海外投資を行う上で建物が未完成のまま工事がストップすることもしばしば。

起こりうるリスクを想定し、保険を適応させるなどの臨機応変な対応が求められます。

さらに補足すればフィリピンのコンドミニアム不動産投資は、建物が建つ前から購入することがほとんどです。

完成までに3~5年を要するので、建物完成の前に会社が倒産してしまえば未完成のままに終わってしまうことも考えられます。

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注意点③投資様式

フィリピンにおいてフィリピン人以外の国の人間が土地を管理することは認められていません。

投資対象は「コンドミニアム」メインになるかと思います。

セブ島ではコンドミニアムの建設ラッシュが相次いでいますが、購入してから建物完成までに3~5年の年月を必要とするのです。

このシステムは、建物が建つ前であればあるほど安い価格で購入できる方法です。

  • 早めに建物の価値を判断して安値で購入して不動産価値が上昇する数年後まで待って短期間で売るか(※キャピタルゲイン狙い
  • 毎年地道に賃料収入を獲得しながら少しずつ利益を得ていくのか(※インカムゲイン狙い

土地の管理者の判断次第です。

注意点④物件メンテナンスを含めた管理費

フィリピンの建物はデベロッパーの管理事務所が電気・ガスなどの公共料金の支払いを行なったり、部屋が壊れていたら直していくなどの対応をしてくれます。

オーナーの出番はほとんどなく、あってもオーナーの家具や家電が壊れてしまった時修繕が必要な場合のみです。

そのため、メンテナンスのための管理費用を支払う必要があります。

しかし、日本人が本来望んでいるような管理を行なっていれば期待しすぎることもありません。

メンテナンス回数やどれくらいの頻度で行なっているのかなど、綿密なコミュニケーションをとることで物件の価値を長持ちさせるのにつながります。

注意点⑤出口戦略を練っておく必要がある

不動産というジャンルはいつコケるかわからないものです。

ある程度先を見通して出口戦略を練る必要があります。

先ほど1-4で投資様式について触れましたが、例えばキャピタルゲインがターゲットの場合、自分の管理している物件をカスタマーが買ってくれるかどうかにかかってきます。

大きな物件においては国内でもそうですが、同じタイプのマンションのライバルが安値にかけると相まって物件全体の中古相場が下がる傾向があるからです。

注意点⑥賃貸が行えない

コンドミニアム専用の会社こそあるものの、不動産投資を委託するような会社はフィリピンに存在しません。

売買仲介や内装の手配、購入物件を管理するなど一貫して行なっているのは日系会社のみです。

日本人で不動産投資を行う人の大半は物件に関わる全ての運営業務を任せられるような会社を望んでいますが、フィリピンではそうはいかないので、買い手が現れないリスクがあります。

現状を打開すべく、日系会社が「買う・借りる・売る」といった総合的な不動産投資のための支援サイトを開設していて、

フィリピン投資を成功させるための鍵を握っているとの期待の声が寄せられているほどです。

注意点⑦周りの物件より高値で買い取ってしまう

フィリピン不動産投資の中でも特に人気があるコンドミニアムは豊かな財産を持っている層に向けたプレビルドから、地元の人が住むため専用の中古物件まで様々です。

これだけ振り幅が大きいと、相場がいくらなのか掴みにくいのがネック。

実際のところ、フィリピンでの物件はいくらが妥当なのでしょうか?

600万円台の物件を例にとってみると「購入しやすい」という印象ですが、この価格はフィリピン人の出稼ぎワーカーが購入するパターンが多いです。

地元のフィリピン人への需要を見越して賃貸を行うにしろ、ローカル情報に富んだ人でなければ入居者ゲットにはつながりにくいことが挙げられます。

一方で日本人にとって購入しやすい物件とは一体どんなものなのでしょうか。

価格帯にして1,000万円台程度の物件とされていますが、ただ単にその値段に到達していれば良質というわけでもありません。

フィリピンで不動産投資を行う時、物件選びは慎重に行いましょう。

第一に、自分の手の届くような価格帯の物件に絞って交渉を行うことが大切です。

フィリピンの土地柄に詳しい仲介業者を通じて物件に関する情報を手に入れ、物件のモデルルームや特徴、どのような場所に建てられるのかなどリサーチするべきです。

もっと言えば、購入前に実際に現地に出向いて自分の目で確かめるのが一番の方法と言えます。

自分の足で土地に出かけると周辺物件の価格も比較できますので、物件を買った時適正価格でなかったなどのトラブルを防ぐことができるからです。

まとめ

フィリピンで海外不動産投資を行うための注意点を7つピックアップしていきました。

買い付けから物件の管理まで順序よく進めてくれるような不動産会社がフィリピンには存在しないため、自分の力で海外不動産投資の準備を行う必要があります。

万が一のトラブルが起こる可能性を見越して、対策を取れるようにしておきましょう。

もし未完成のまま建設費の残金が生じてしまった時のための保険を適応させるなどの対処も必要です。

さらに買い付けの時には自分の足で土地に向かって、適正価格かどうかも見極めが大切です。

フィリピンでの不動産と日本での不動産の違いをよくリサーチし、失敗のないように下準備をしておくことが何より重要なことです。

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