プレビルドだけじゃない海外不動産投資の基本戦略!

先ほどのコラムでは、「今、海外不動産に投資する重要性」について述べました。

このコラムでは「海外の不動産に投資をしてみたい」と考える皆さまのために、具体的な投資戦略についてお話ししたいと思います。

海外不動産投資の選択肢ープレビルドとは?-

海外不動産を買う際の基本戦略は、やはり「プレビルド」になります。

「プレビルドって何?」という方に分かりやすく説明すると、建てる前」に安く物件を購入することで、簡単に言うと「早期割引購入」のことです。

ひょっとしたら、皆さまは次のように思うかもしれません。

「なぜ、割引をするんですか? ひょっとしたら、売りにくい物件だから、早期割引をしてでも売ろうとしているんじゃないですか? そんな物件を買ったら、危ない気がしますが……」

なぜ、こうした早期割引制度があるのでしょうか?

それは、デベロッパー(開発業者)が銀行から資金を借りる際、「早期販売の進捗状況は好調ですよ」ということを銀行にアピールしたいからです。

デベロッパー側からすると、「売りにくい物件だから、割引してでも売ってしまおう」と思っているわけではありません。

あくまでも、銀行に対するアピールであって、我々購入者側からすると、「良い物件を安く買えるチャンス」ということになります。

プレビルドの場合、通常、建物の完成時に物件の価格は20〜30%上がります。

それだけでなく、新興国の場合、経済成長による不動産市場の成長も期待できます

ですから、キャピタルゲイン、つまり「売却益」を狙う投資家は、たいてい「プレビルドの物件」を狙うことになるのです。

ただし、「建つ前に買う」ということは、安く買える分リスクも伴います。

では、いったいどんなリスクがあるのでしょうか?

プレビルドのリスクとは?

プレビルドのリスクは、何と言っても「建たないリスク」です。

日本でもデベロッパーが弱い場合、資金繰りに困って工事が止まってしまうというようなケースがありますが、それと同じことで、そのまま建物が建たないというケースが考えられます。

プレビルドの場合、通常は頭金で3割を支払って、残りの7割を完成時に支払うことになります。

建物が建たない場合、頭金の3割はほぼ返ってきません。

だからこそ、デベロッパー選びが大切になります。

「建物が建たないと、頭金が返ってこないんですか? そんなリスクは負えませんよ……」

ひょっとしたら、皆さまはそう思うかもしれません。

ただし、経済成長をしている新興国の場合他のデベロッパーが工事を引き継ぐというケースもよく見られます。

アジア圏は日本と違って「期限を守る」を守るという意識が希薄なため、工事が遅れることは日常茶飯事ですが、

私個人としては「建たないリスク」に関してはそれほど気にする必要はないのではないかと思っています。

投資である以上、何らかのリスクは伴います。

「建たないリスク」よりも「リスクを恐れて、何もできない」という方が、より大きなリスクではないでしょうか?

  • 現地に足を運んで、綿密に情報を収集し、慎重にデベロッパーを選ぶ。
  • あとは肝を据えて投資をする

そうした姿勢が大切ではないかと思います。

究極の投資法「Rent to own」(レント・トゥー・オウン)とは?

また、プレビルドのリスクとしては「期待しているほどのキャピタルゲインを得られない」というリスクもあります。

「プレビルドの物件の価格は、完成時に20〜30%上がるんですよね? それなのに、どうしてキャピタルゲインを得られないんですか?」

あなたは、そのように思うかもしれません。

たしかに、プレビルドの物件の価格は完成時に高騰します。

ですが、それはあくまでも「デベロッパーが決めた価格」であって「市場価格」ではありません。

仮にデベロッパーの設定価格が市場価格から乖離している場合、「値下げをしなければ売れない」もしくは「買い手がつかない」というケースも考えられます。

ですからあなたが期待しているほどのキャピタルゲインを得られないというケースも十分にありうるのです。

「建たないリスクに加えて、売却益を得られないリスクもある。何とかリスクを取らないで済む方法はないでしょうか?」

そのように考えるあなたは、Rent to own」(レント・トゥー・オウンというシステムを利用するのも1つの手でしょう。

これは、例えば月々3万円の家賃を一定期間支払うと、自分の所有物件になるというシステムです。

この方法であれば、ほぼリスクなしで海外不動産に投資をすることも可能です。

私が知るかぎり、海外不動産への投資で「Rent to own」(レント・トゥー・オウン)を推奨している人は、ほぼ皆無です。

ですから、そうした手法があること自体、知らない方がほとんどでしょう。

「できるかぎりリスクを取りたくない……」というのならば、Rent to ownを検討してみてもいいかもしれません。

「デベロッパー」「物件」「パートナー」の選び方

しかし「投資の妙味」という点で言えば、リスクはありつつもプレビルドに勝るものはありません。

そして、プレビルドで失敗しないために大切なのは、やはり「デベロッパー」「物件」「パートナー」をいかに選ぶかになります。

では、どういった視点で、デベロッパー、物件、パートナーを選べばいいのでしょうか?

いったい「どの国」に投資をすればいいのでしょうか?

次のコラムでは、その点について、私の経験も踏まえて、海外不動産投資について詳しくお話ししたいと思います。