個人が行える資金調達の手段として、クラウドファンディングを超えるものはありません。
ただ、資金調達というメリットが目立つため、デメリットの存在を忘れている方はいませんか?
クラウドファンディングにはデメリットももちろんあります。ただ、デメリットに勝るメリットがクラウドファンディングにあるかどうかの判断基準は人それぞれです。
その判断材料にしていただければと思い、今回はクラウドファンディングのメリット・デメリットを比較してご説明したいと思います。
非投資型と投資型?クラウドファンディングの違い
ますは簡単に、個人がクラウドファンディングを利用する場合の立ち位置を確認しておきましょう。
クラウドファンディングは、大きく分けで「非投資型」と「投資型」に分類されます。
非投資型 | 投資型 | |
種類 | 購入型 寄付型 |
融資型 ファンド型 株式型 |
起案者 | 個人でも可能 | 企業のみ |
支援者 | 個人でも可能 | 個人でも可能 |
「クラウドファンディング=資金調達」と考えるのが一般的です。
資金調達を個人で行いたい場合は、非投資型に分類される購入型を利用します。個人が起案者になって資金調達できる仕組みです。
また、副業で利用するのならば支援者になり、収入を得ることもできます。クラウドファンディングを副業で利用する場合は、
- 起案者になり資金調達をする
- 支援者になりリターンを受ける
のどちらかです。
では、それぞれのメリットとデメリットを見て比較していきましょう。
クラウドファンディングに潜むデメリット
ではクラウドファンディングの各立ち位置で生じるデメリットを見ていきしょう。
「非投資型起案者」の場合
最初に「非投資型起案者」のデメリットを見ていきましょう。
デメリット①:時間がかかる
調達資金を集めるのに時間がかかるのはデメリットの一つです。
目標額が高ければ立案までに入念な準備が必要です。
非投資型の起案者になるということは、多くの人からお金を借りるようなイメージです。多くの人が納得しなければ資金調達など叶いません。
そのため、起案までに数カ月要することもあります。
起案ができたからと言って、すぐに資金が集まるわけではありません。そこからSNSを利用して周知をします。
目標金額が高くなればそれだけ周知の時間も長く見積もらなければいけません。時間がかかるのは仕方ないことです。
デメリット②:成功するとは限らない
時間をかけたにも関わらず、成功しない場合も十分にあり得ます。
起案が審査を通過せず、頓挫することもあるでしょう。起案ができたとしても、目標金額に達しなければ失敗です。
クラウドファンディングは広く資金調達ができる方法ですが、簡単に成功できるものではありません。それだけのアイデアが必要です。
失敗すれば費やした時間が無駄になるデメリットを抱えています。
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デメリット③:アイデアが盗まれる
資金調達のためSNSなどを利用して広く周知をします。その際にアイデアが盗まれる可能性も否定できません。
クラウドファンディングの起案者で大変なのは「人目を引くアイデアを出す」点です。
絞りに絞って考え付いたアイデアで起案しSNSで周知活動をしていたのに、いつの間にか違う誰かがすでに販売している……そんなことも起こり得るのです。
いつの時代もするずる賢い手を考える人はいるものです。それなのに完璧な対策を打てないという点もクラウドファンディング=公開されている現代ツールの難しい点ではないでしょうか。
デメリット④:批判や炎上
アイデアを盗む人が利用するのが批判や炎上です。SNSを炎上させ、撤退をさせます。
立案者が撤退をしたら、そのアイデアに何かしらをプラスして盗むという手はずです。
盗み目的以外でも、ただ単に炎上させることでストレスの発散をする輩もいます。
「俺が潰した」と、さも良いことをしたように勘違いをする人が最近は増えてきました。
これらのデメリットを回避するには、隙のない起案をするしかありません。
炎上することがないよう素晴らしいアイデアを考えましょう。
「非投資型支援者」の場合
では今度は「非投資型支援者」のデメリットを確認しましょう。
デメリット①:支援はキャンセルできない
非投資型は支援者になることもできます。出費をする側の人です。
魅力的なリターン(見返り)があるのならば、参加してはいかがでしょうか。リターンを転売してお金に換えれば副業になります。(※非投資型で、お金のリターンはありません。)
ただし、一度申し込んだ支援はキャンセルできません。
起案者の立場で考えてみましょう。
目標金額の達成があとわずかというときに、申し込まれていた資金援助がなくなったらどうでしょうか。支援を申し込んでいた他の支援者にも迷惑がかかります。
このシステムは起案者にとっては大きなメリットですが、途中で止めたくなった支援者にとってはデメリットです。支援をするときはキャンセルができないことを頭に入れておきましょう。
デメリット②:リターンがもらえない
起案者の意図したことなのか悪気がないのかはわかりませんが、支援のリターンとして約束されていたものが受け取れないこともあります。
「支援=リターン」が実現しないこともあることを知っておきましょう。
お金だけ支払って期待したリターンが受け取れないのは大きなデメリットです。
「投資型起案者」の場合
「投資型起案者」にはどんなデメリットが潜んでいるのでしょうか?
デメリット①:元本割れすることもある
投資型の支援者は、企業に投資をするイメージです。投資をして、お金のリターンを期待します。
ただ、リターンが必ず約束されているわけではありません。
投資先を見誤れば、元本割れすることもあります。副業としては大きなデメリットになるでしょう。
デメリット②:人気が高く間に合わないこともある
投資型は、日本ではまだ参入している事業者が少ない事案です。
そのため、人気の企業が募集を開始したらすぐに終了します。間に合わない可能性が非常に高いのもデメリットの一つです。
では次に、各立ち位置のメリットを見ていきましょう。
クラウドファンディングで得られるメリット
メリットの最初は「非投資型起案者」です。
「非投資型起案者」の場合
「非投資型起案者」の立場ですとどんなメリットがあるでしょうか?
メリット①:個人でも利用可能
人を魅了するアイデアはあるのに資金がない、そんな歯がゆい思いをしてきた方も多いでしょう。その点、クラウドファンディングは個人でも起案できるので大きなメリットではないでしょうか。
クラウドファンディングが流行する以前の時代では、個人のアイデアにお金で支援することなど考えられないことでした。
個人が企業のように銀行の融資を受けることもなかなかの難関です。できたとしても、フリーローンで金利が高く金額も少額です。アイデアがあっても何もできない人もいました。
ですが今は個人がクラウドファンディングで起案して、支援金を募ることができる時代になりました。このツールを活用しない手はないでしょう。
こちらの記事も➤➤➤自分らしい副業を産み出せる「キャンプファイヤー」の魅力を徹底解説
メリット②:夢が実現
クラウドファンディングが利用できれば、夢が実現します。「資金さえあれば」と思っていることが実現するのです。
先ほど挙げたデメリットの中で「時間がかかる」というデメリットをご説明しましたが、考え方を変えればデメリットではありません!クラウドファンディングがなければ、資金調達にもっと時間を費やしたかもしれないからです。
クラウドファンディングにより夢を実現させた人もいます。事業者が紹介する「成功事例」を見るとやる気が湧いてくるので、始める前に目を通しみることをお勧めします。
夢を実現させた企画例⇩⇩⇩
メリット③:大きな達成感が得られる
クラウドファンディングを成功させると、大きな達成感を得ることができます。多くの人が支援してくれるアイデアを出せたことが自信につながり、今後に役立つことでしょう。
個人が展開する副業の中で大きな達成感を得られるものはそうそうありません。これはクラウドファンディングのメリットです。
「非投資型支援者」の場合
「非投資型支援者」にはどんなメリットがあるでしょうか?
メリット①リターン品でせどりを展開
「非投資型支援者」のメリットはリターンが受けられる点です。
先ほども触れましたが、価値あるリターンを見つけ高額転売できれば「せどり」です。アイデアが出せない人は、リターンを副業にできます。
ただ、この方法の良し悪しの考え方については個人個人で異なるでしょう。
「投資型起案者」の場合
「投資型起案者」ではどんなメリットがあるでしょうか?
メリット①:高い利回りが期待できる
投資型の支援者は国債よりも高い利回りが期待できます。同じ1年でも、利回りの違いによって利益が異なるのが投資です。
同じ金額の出資をするならば、少しで高い方がお得なのは当然ではないでしょうか。高い利回りが期待できるのは、投資型のメリットです。
メリット②:少額から始められる
少額から始められることもメリットの一つです。1万円から受け付けている投資型の支援もあります。
いきなり何百万円も準備する必要はありません。
まとめ
クラウドファンディングを副業で利用するメリットとデメリットは、利用する人の捉え方で変わります。
資金調達に時間がかかるかもしれませんが、「他に方法がない」「昔に比べれば幸せ」と考えることができれば、そのデメリットはメリットに変わるでしょう。
デメリットを上回るメリットを見いだせるアイデアをお持ちの方は、クラウドファンティングを利用して副業展開するのはいかがですか?
その場合も、デメリットに細心の注意を払い、メリットを最大限に生かして展開しましょう。
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