今は、私が物販を始めた時よりも、かなりインフラ整備が進んでいます。そうした点で言うと、私が始めた頃よりも、今はより物販がやりやすい時代と言えるでしょう。
例えば、現在はスマートフォン1つあれば、物販を行うことが可能です。私が物販を始めた頃は、まだスマートフォンが登場したばかりで、子育てをしている主婦の方がスマートフォン1つで物販をするなど、想像もできませんでした。
「メリカリ」や「フリル」といったフリマアプリを使えば、実店舗を出す必要はありませんから、リスクもありませんし、場所も選びません。誰でも気軽に物販を始めることができます。
ただし一方で、たくさんのプラットフォーム(販路)がありすぎて、「どれがいいのか分からない……」「何から始めればいいのか分からない……」という方も多いのではないでしょうか?
このコラムではそうしたあなたのために、物販で利益を上げるための「具体的なステップ」を示したいと思います。
何をやるにも、一歩目が一番エネルギーを必要とします。
一歩目にどれくらいのエネルギーをかけられるか? 仮に時給100円以下だったとしても、売上が上がったこと、そして一歩踏み出せたことを、どれくらい素直に喜べるか? それが成功の秘訣です。
ステップ1 まずは「メルカリ」で不要品を売ってみよう!
ファーストステップとして、まずは「メルカリ」で、身の回りにある不要品を販売してみましょう。着なくなった服、読み終わった本など、何でもかまいません。まずは何でもいいので、「売る経験」をすることが大切です。
「メルカリって何?」という方に簡単に説明すると、メルカリはユーザー数、売上、ともにナンバー1の「フリマアプリ」です。
「フリマアプリ」は、オンライン上で、フリーマーケットのように物品の売買を行えるスマートフォン用のアプリのことです。オークションとは異なり、出品者が設定した販売価格で、購入者が購入する仕組みになっています。つまり、「メルカリ」を使えば、スマートフォン1つで、物販を行うことができるのです。
例えば、今、あなたの目の前に、もう着ない服があったとしましょう。
あなたがやるべきことは、スマートフォンでその服の写真を撮り、メルカリにアップして、値段を決めるだけです。売れたら、その服をお客様の元に発送することになります。
メルカリには「メルカリ便」という配送サービスがあります。このサービスを使うと、相手の住所を手書きする必要がないだけでなく、匿名で商品を配送することができます。
つまり、相手に「自分の名前」「住所」といった個人情報を伝えることなく、商品を発送することが可能なのです。
メルカリの特徴は、業者の参入を制限し、個人間の売買(C to C)に特化しているところです。
特別なノウハウがなくても、個人の方が簡単に出品できて、かつ、今一番売れる確率が高いのがメルカリと言えるでしょう。
「フリル」もオススメ!
フリマアプリは、メルカリの他に、「フリル」もオススメです。これは元々、女性のファッションアイテムに限定していたフリマアプリだったのですが、現在では男性にも解禁され、様々な商材を扱えるようになっています。
フリルの特徴は、現在、手数料が無料であるという点です。これに対し、メルカリの手数料は一律で10%になっています。
メルカリに慣れてきたら、次はぜひフリルを使ってみてください。まずはメルカリだけでかまいませんが、最終的には様々なプラットフォームを使いこなせるようになるのが目標です。
さて、メルカリやフリルで不要品を販売し、実際に「売る経験」を積むことができたら、次はいよいよ「ビジネスとしての物販」を考えましょう。つまり、「安く仕入れて、高く売る」を実践する段階ということになります。
ここで、あなたが思うのは「実際に、何を仕入れればいいの?」ということではないでしょうか? 何を仕入れればいいのか? その商材を発見するために必要なのが、「リサーチ」という作業になります。
では、商材のリサーチは、具体的にどのように行えばいいのでしょうか? ここではメルカリを使った商材のリサーチ方法をご紹介しましょう。
ステップ2 リサーチをして「仕入れる商材」を決める!
商材のリサーチをする前に、まず、大前提としてお話ししておきたいのは、「物販の素人は、中古品ではなく、新品を扱った方がいい」ということです。なぜ、中古品よりも新品がいいのでしょうか?
まず基本として、中古品は一点もので、仕入れが安定しないという点が挙げられます。仕入れが安定しなければ、ビジネスとしては成り立ちません。
また、中古品の見極めは、なかなか素人には難しいという点もあります。
中古品は「どれくらいの使用感があるのか」で相場が決まってきますが、当然、それぞれの使用感は異なります。それを一点ずつ見極めて、価格を設定していくというのは、素人にとっては、かなりハードルが高いのです。
中古品の販売は、基本的に玄人向けと言えるでしょう。
ですから、あなたが物販をする際には、「新品を仕入れて、売る」というのが基本になります。
「新品を仕入れて、売る」というのが基本方針になるわけですから、あなたがまずリサーチをしなければならないのは、「新品がどれくらいの価格でメルカリに出品されているのか」です。
メルカリには新品だけでなく、中古品も多数出品されていますから、「新品」のフィルターをかけて、新品をリサーチしてみましょう。
おそらく、こうしたお話をすると、あなたは以下のように思うはずです。
「新品をリサーチする重要性は理解しました。でも、いろいろなカテゴリーの商材がある中で、どんなカテゴリーの商材を扱えばいいか、全く分からないのですが……」
では、あなたはどんなカテゴリーの商材を扱うべきなのでしょうか?
「ビジネスを成功させるための秘訣」とは?
以前、こんなことがありました。家族でハワイ旅行をした時の話です。あるブランドショップに入った時に、私の妻が次のように言いました。
「ああ、このバッグ、すごい欲しかったんだ! ねえ、このバッグを4つ買ってもいい? 日本でも人気がある商品だから、4つ買って、そのうち3つを日本に帰って売るよ。その売上で、私は自分のバッグの分を稼ぐから。ねえ、買ってもいいでしょう?」
私は思わず笑ってしまいました。そして、その宣言どおり、妻は日本に戻ってバッグを3つ売り、自分のバッグの分を稼ぎ出すことに成功したのです。
この話で、私が何を言いたいか? もちろん、物販の素人である妻が稼いだことを自慢したいわけではありません。私が言いたいのは、「自分の好きな分野」「興味のある分野」で勝負をしてほしいということです。
正直に言って、お金がなかったわけではないので、妻は自分のバッグの分を稼ぐ必要はありませんでした。妻から「買いたい」と言われれば、私は素直に「いいよ」と言って、お金を出したと思います。妻はあくまでも「ゲーム感覚」で、ビジネスを楽しんだのです。
私はこの「楽しむ感覚」こそが大切だと思っています。
いわゆる「せどり」で、「お店の人に怒られながら、商材をリサーチしている」といった話を耳にすることがありますが、そうした強迫観念にかられてやっているビジネスは、最終的に長続きしません。
だからこそ、私は「あなたが好きな分野の商材」で勝負をしていただきたいと思っています。
「どの商材が儲かるか」ではなく、「好きな分野」「興味のある分野」だからこそ、長続きするのです。それがビジネスを成功させる秘訣ではないかと私は思っています。
リサーチをさらに深めるための方法
あなたの好きな分野は何でしょうか? ブランドもののバッグでしょうか? フィギュアやマンガなどのアニメ関連でしょうか? それとも、スポーツ関連の商材でしょうか?
いずれにしても、自分の好きな分野から始めてみることが大切です。ただし、どれだけ好きでも全く儲からなくては続けることも難しいので、そこはバランスを意識しましょう。
もう1つだけ注意点を書いておくと、商材はあまりかさばらないものの方が無難と言えるでしょう。
はじめのコラムで、ゲーム用のハンドルを輸入した際、その大きさに驚いたというお話をさせていただきましたが、家に在庫を置く場合、大きな商材を選んでしまうと、置き場所に困ってしまうケースが出てきます。
さらに、保管場所の問題だけでなく、梱包の難易度も上がり、配送料も高くついてしまうといったデメリットもあります。
ですから、最初のうちはできるかぎり、たくさんあってもかさばらないような、比較的小さなものを選ぶといいでしょう。
さて、少し話がそれましたが、次のコラムでは商材のリサーチ方法について、もう少し深く掘り下げて、解説をしたいと思います。