差別化を図ったリノベーションで満室経営を実現させる方法と成功事例

常に賃貸経営オーナーの心配事となっているのが、空室リスクです。

しかし空室問題が深刻化される現在の賃貸住宅市場の中であっても、適切な市場調査・企画と工夫次第で実現させる事でオーナー収益を安定させる事はできます。

差別化を図った正しいリノベーションで満室経営を実現させる手法について、過去の事例を踏まえてご紹介させて頂きます。

賃貸マンション・アパートはすでに飽和状態?

わが国では人口が減少していく一方で賃貸物件数は増加傾向にあります。

賃貸物件を求める需要と物件の供給数のバランスが崩れ、空室問題はオーナーにとってますます深刻な課題となります。

平成25年に総務省統計局が行った「住宅・土地統計調査」によると賃貸住宅の空室率は関東圏でも約15%〜20%です。

今後さらにこの空室率は加速的に進む事が予想されています。

その中でこれまでの原状回復工事のように、

  • 白いクロス
  • 茶色い床材
  • 一般的な照明を取り付けるだけ

こんな何の個性もこだわりもないお部屋に仕上げても空室を埋める事は難しいのが実態です。

万人に受け入れやすいお部屋に仕上げた方が良いと思われがちですが、そのようなこだわりのないお部屋はあまり人気があリません。

それよりも、

市場調査を元にターゲットを選定し、ターゲットに合わせたコンセプトを企画しリフォーム(リノベーション)した方が空室対策には効果的なのです!

満室経営を実現させるためには、

  • 「こんなお部屋に住んでみたい!」
  • 「このお部屋に 住むとおしゃれな生活が送れそう」

など、入居者の願いを叶えたり、その後の豊かな暮らしをイメージさせるお部屋の企画が重要です。

飽和状態である現在の賃貸住宅市場では、もう空室は黙っていても埋まるような時代ではないのです。

「デザイン力」で類似物件との差別化を図る!

空室率が深刻化する市場の中で、入居者にとって魅力的なお部屋に仕上げる事が必要です。

  • 立地
  • 間取り
  • 設備
  • 築年数

の4つの要素でお部屋の競争をすると類似物件が多いため、結果的に他のお部屋との価格競争に巻き込まれ、賃料を下げざるを得ないという状況に陥ってしまいます。

その為、4要素だけではなく新たに「デザイン性」を加える事で他のお部屋との差別化を図り

また入居者にとって魅了的なお部屋に仕上げる事で、賃料アップ・オーナー様の収益アップの実現が可能です。

差別化を図ったリノベで賃料アップに成功した事例をさっそくご紹介させていただきます。

リノベーションで賃料アップに成功した事例

①フルリノベーションでの収益改善結果と内装Before/After

<1事例目>

東京都練馬区下石神井にあるRC7階建てのマンション。ターゲットは30代から40代のファミリー層。

赤の差し色を入れつつ暖色系等でまとめた『明るい家族団欒』のイメージ。家族が落ち着いて過ごせるような空間を演出。

  • 間取り 2LDK
  • 家賃変化 (従前家賃)11.8万円 ⇒ (成約家賃)13万円 10.17% UP
  • 工事費用 約200万円
  • キャッシュフロー 216,864円 UP

 

<2事例目>

東京都渋谷区代々木上原にあるRC3階建てのマンション。都心でおしゃれな人が多く、若い世代にも人気のエリア。

RC造を活かしてコンクロートむき出しの天井に仕上げました。

リノベーションでお部屋のデザイン性を高め、家賃アップでオーナー様の収益アップに成功。

  • 間取り 1DK
  • 家賃変化 (従前家賃)11.0万円 ⇒ (成約家賃)13万円 18.18%UP
  • 工事費用 約200万円
  • キャッシュフロー 195,912円 UP

 

②ワンポイントリノベーションでの収益改善結果と内装Before/After

東京都西東京市にあるRC5階建てのマンション。

スポットライトとアクセントクロスを変更したワンポイントリノベーション。

  • 間取り 1DK
  • 家賃変化 (従前家賃)8.3万円 ⇒ (成約家賃)8.6万円 3.61% UP
  • 工事費用 約35万円
  • キャッシュフロー 77868円 UP

リノベだけでなく「効果的なプロモーション方法」が成功の鍵を握る

①リノベーション専門サイトやSNSへの掲載

リノベーションにより商品力を向上させたお部屋に仕上げても、入居者が決まらなければ意味がありません。

現在ではインターネットの普及によりお部屋探しをする方のほとんどは、お部屋をインターネットで検索しています。

実際、お部屋探しをする人が訪問する不動産会社数の平均は1店舗。

しかし、見られている不動産ポータルサイトのほとんどでは、

  • 立地
  • 間取り
  • 設備
  • 築年数…等

で条件の絞り込みが出来るようになっており、リノベーション物件は築年数ではじかれてしまう可能性が高いのです。

そこで通常のポータルサイトへの掲載だけではなく、リノベーション物件専門サイトへの掲載や、最近ではSNSでの情報収集・情報共有も盛んなので、それらを活用するのも有効な手段です。

「インスタ映え」という言葉があるように、写真映えのするお部屋をインスタに掲載するのも効果的です。

このようにお部屋の募集方法も、ユーザー行動の変化に対応したプロモーションが必要です。

②AIやバーチャルを活用したプロモーション

上の2枚の写真をご覧下さい。

(左側)家具なしの写真 (右側)家具ありの写真

実は右側の写真は、左側の写真にバーチャルで家具を実装した写真です。(これを「ステージング」と呼びます)

左側の何もない部屋の写真と、右側のステージングを行なった写真ではどちらが生活のイメージがしやすいでしょうか?

家具の無い写真に仮装ステージングを行う事で、家具設置費用をかけなくても実際に生活しているかのような写真を作成する事が可能です。

イメージを抱きやすいステージング写真なら、インターネット上での第一印象も良く、他のお部屋との差別化が図れます。

ステージング写真をインターネット掲載する事で、成約スピード・WEB閲覧数は上昇します。

他にもAIを活用して、

  • 写真を高画質に仕上げる
  • バーチャルを活用した内見方法を展開

…など、最新技術を活用してリノベしたお部屋を魅せる事は重要なプロモーション方法です。

まとめ

満室経営を実現させるためのリノベーション手法についてご紹介いたしました。

現在の賃貸住宅市場では黙ってても空室に入居者が集まってくるような時代ではありません。

単に入居者にスペースを貸すのではなく、魅力ある暮らしを提供しているというという発想が必要です。

皆さんのお持ちの物件エリアに対し、正しい市場調査をした上でのリノベーションで稼働率を上げましょう!