海外不動産と聞いて、あなたはどのようなイメージを思い浮かべますか?
「何となく儲かりそう」というイメージでしょうか?
それとも「騙されそうで怖い……」というイメージでしょうか?
どんな投資案件にも必ず良い点と悪い点があるように、海外不動産にもメリットとデメリットがあります。
もしも、あなたが「海外不動産は儲かりそう。でも、騙されそうで怖い……」と思っているのだとしたら、その直感は正しいと言えるかもしれません。
様々なメリットとデメリットを考慮した上で、私は今が海外不動産に投資をするための絶好のチャンスだと考えています。
なぜ、今がチャンスなのでしょうか?
騙されずに良い物件を掴むためにはいったいどういった点に注意すればいいのでしょうか?
その点を、まずは「海外不動産のメリット」の面から見ていきたいと思います。
海外不動産のメリットとは?
国内不動産のコラムで桐生さんがお話ししたとおり、国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、日本全国の世帯数は2019年の5307万戸をピークに減少すると推計されています。
世帯数が減るということは、その分不動産の需要がなくなるということ。
つまり、国内の不動産の価格は一部を除いてこれからどんどん下落すると考えるのが自然です。
インカムゲイン(家賃収入)を狙うにしても競争が激しくなり、不動産の素人であるサラリーマンが片手間で経営をして利益を上げることはかなり難しくなると思います。
しかし、海外、とくにアジア圏を見渡せば人口が増えている国はたくさんあります。
人口が増えるだけでなく、経済が成長しインフラ整備もどんどん進んでいきます。
かつての「高度成長期の日本」のような国がアジア圏にはたくさんあるのです。
今、こうした国々の海外不動産に投資をしておけば、インカムゲインだけでなくキャピタルゲイン(売却益)も狙える可能性は高いと言えるでしょう。
ちなみに、国土交通省が毎年発表している公示地価のデータによると、東京圏の地価は1971年の基準を100として、1991年のピーク時には、約250になりました。
つまり、東京の地価は20年間で約2.5倍になったのです。
土地を持っているだけで、資産が倍増する。
かつての日本では、そういう時代もあったのです。
歴史は繰り返します。
かつて日本が経験した「高度経済成長」の果実を、アジアの国々は今、まさに享受しようとしていると言えるでしょう。
だからこそ今が投資の絶好のタイミングなのです。
問題はこうした状況下で、「どの国に投資をすればいいのか」「どんな物件を買えばいいのか」です。
この点についてはのちほど詳しく説明したいと思います。
問題は円高になるか?それとも円安になるか?
また、今、海外不動産をオススメする理由として「円高」があります。
「円高って何?」という方に簡単に説明すると「円の価値がドルなどの他の通貨に対して高くなっている状況」を「円高」といいます。
「円高である」ということは、つまり「円の価値が高い」ということであり「海外の不動産を安く買える」ということです。
逆に「円の価値がドルなどの他の通貨に対して低くなっている状況」を「円安」といいます。
戦後、最高の円高は2011年暮れの1ドル=75円台でした。
2017年6月現在は、1ドル=110円の近辺を行ったり来たりしていますから、その頃に比べると円の価値が低くなっている、つまり円安ということになります。
これから円高になるのか、それとも円安になるのか?
もし円高になるということであれば、これから円の価値がグングン上がるということですから、今は投資を控えて資産を円で持っていた方がいいということになります。
逆に円安になるようであれば、円の価値は今がピークでいうことであり、今が海外不動産に投資をするチャンスということになります。
では、これから先は円高になるのでしょうか?それとも円安になるのでしょうか?
このあたりは専門家でも意見が分かれるところなので、実際にどうなるのかは誰にも分かりません。
しかし、日本はこれから労働人口がどんどん減少していきます。
ここ10年のデータを見ても小売業や消費は頭打ちになっていて、右肩上がりの経済成長はありえない状況になってしまっています。
一方、アジア圏では人口が増えている国がたくさんあり、今まさに経済的な発展を遂げようとしています。
停滞している日本と成長著しいアジア圏。
長期的な視野に立つと、これからどちらの通貨が強くなるのかは明白ではないでしょうか?
日本の財政状況はギリシャよりも悪い
日本の借金は、現時点で1200兆円を超えています。
この債務は財務省のデータを見ても、対GDP比で232.4%(2016年)と、先進国の中でも突出して高い数字になっています。
ちなみに、アメリカは111.4%、イギリスは115.5%、ドイツは75.0%。
財政危機がささやかれるギリシャでも200.0%と、日本より低い数字になっています。
ただし、ギリシャと違って日本の国債の90%以上は、金融機関を中心とした国内の投資家が購入しています。
日本が財政破綻するかどうかについては専門家でも意見が分かれるところです。
「日本国債はギリシャと違って、国内の投資家が90%以上を占めているから問題ない。企業が借金をして経営をしているように、問題は借金を返済できるかどうかではなく、借り換えができるかどうか。その利息が海外投資家に分配されるギリシャと違って、日本の場合、90%以上は国内の投資家に分配されるわけだから、ほぼマイナスはゼロ。何の問題もない」
という方もいれば、
「1200兆円もの債務を返せるはずがない。財政破綻は必至」という方もいます。
実際にどうなるのかは専門家でない私には分かりません。
しかし、高齢化により社会保障費の予算が膨らんでいく日本ではよほどのことがないかぎり財政はさらに悪化していくと考えるのが自然でしょう。
こうした状況下では、長期的に見て円が強くなるというのは考えにくい。
つまり、これからの時代は「円高になるよりも、円安になる可能性の方が高い」と言えるのです。
そして、「これから円安になる可能性が高い」、つまり「今が円高のピークである」と考えると「今が海外不動産に投資をする絶好のチャンス」ということになります。
仮に日本が財政破綻をして、円の価値がゼロになったとしても、海外の不動産を持っていれば、一文無しになるリスクを避けることができるでしょう。
だからこそ、私は今、あなたに海外不動産への投資をオススメしているのです。
海外不動産への投資は、何から始めるべきか?
以上の説明で「今が海外不動産への投資の絶好のチャンスである」という点については、ご理解いただけたと思います。
次に皆さまの脳裏に浮かぶのは、以下のような疑問ではないでしょうか?
「今が海外不動産に投資するチャンスであることはよく分かりました。でも、どの国に投資をしたらいいのでしょうか? 何から始めればいいのか、よく分かりません……」
次のコラムではそんな皆さまのために、今後の海外不動産投資戦略について基本的なことから詳しく説明したいと思います。