【会社の作り方】設立するなら株式会社と合同会社、どっちが良いの?

  • 「個人事業が軌道に乗り始め、さあ、法人化しようかな?」
  • 「事業を始めるにあたって、会社でないと取引ができないから最初から法人を設立しよう!」

さて、会社にもいくつか種類がありますが、どの形態が良いのでしょうか?

個人事業主が法人成りする場合も、最初から法人設立して事業を始める場合も、基本的には同じです。

  • 合名会社
  • 合資会社
  • 合同会社
  • 一般社団法人
  • 株式会社

他にも会社の形態は色々ありますが、一般的な事業を始めるのであれば株式会社か合同会社がお勧めです。

(会員ビジネスなど、事業の性質によっては一般社団法人が良い場合もありますが、今回は株式会社と合同会社に絞って書かせていただくことにします。)

では会社作るにあたって、「株式会社」と「合同会社」のどちらの方がいいのでしょうか?

今日はその点を自身の経験も含めながらご説明したいと思います。(→副業から本業へ!独立起業に必要な3つのマインド

株式会社と合同会社の共通点

細かい違いは色々あるのですが、株式会社と合同会社の性質は似ています。

一番の特徴は、いずれも有限責任であるということです。出資者は、出資した金額以上の責任を負わなくて良いのです。

もう少しわかりやすく言うと、例えば、A社の株主aさんがいたとします。

aさんはA社に100万円出資していました。ところが、A社は倒産、負債は1億円だったとしましょう。

このとき、aさんの株式はおそらく紙切れ同様になってしまいますが、追加でお金を払って会社の債務を弁済する必要はありません。

これが「有限責任」です。ただし、株主兼役員である場合には役員としては責任を負わなくてはなりません。

そして、ここが一番気になるところかと思いますが、

税務的にもどちらが有利というのは特にありません。(厳密に言うと同じではありませんが、大きな違いはありません。)

また、株式会社の方が銀行の融資を受けやすいとかそういうことも基本的にありません。

株式会社と合同会社の違い

では、株式会社と合同会社とで違うポイントをいくつか挙げてみましょう。

◆役職

まず、株式会社は出資しなくても役員になれますが(「所有と経営の分離」と言われています。)

合同会社は出資しないと役員になれません。(合同会社では「社員」と言います。)

よって、出資者と経営者が異なる場合には株式会社を選択する必要があります。

◆任期

また、株式会社の取締役の任期は最長10年ですが、合同会社の社員(取締役のようなもの)に任期はありません。

株式会社は任期の度に役員を改選して登記をし直す必要がありますが、合同会社はその手間と費用がかかりません。

◆コスト

そして、新たに法人を設立する場合に気になるコスト面です。

株式会社の場合設立登記に約30万円前後かかりますが、合同会社の場合約16万円前後に抑えることができます。

(司法書士に依頼した場合の報酬も含めた概算です。依頼する司法書士によって異なります。)

設立時のコストは合同会社の方がかなり低く抑えられます。

◆イメージ

最後に、イメージの問題です。個人的にはこれが最大のポイントだと思っています。

専門家は、株式会社でも合同会社でも大きな違いがあるわけではないということはわかっていますが、一般の方は違います。

まだ合同会社は圧倒的に認知度が低いです。

「株式会社と聞くとちゃんとしている感じがするけど、合同会社ってあまり聞いたことがないし、大丈夫なのかなあ

そんなイメージを持つ方は多いと思います。

役員任期の落とし穴

合同会社には役員の任期の定めがないので手間がかからないと前述しましたが、注意しなければならないことがあります。

一言で言うと、役員を辞めさせるのは大変だということです。

  • 意見が対立したりしてある役員を辞めさせないと意思決定に支障がある
  • 問題行動が多いので辞めさせたい

などということがあったときに任期満了による辞任であれば簡単ですが、任期の途中で解任するのはなかなか苦労することが多いので、

複数人で会社を設立するような場合には手間や時間はかかっても、あえて株式会社にして役員の任期を短めに設定することをご提案しています。

ご友人同士で会社を立ち上げたいとご相談にいらっしゃる方も多いのですが、ほぼ後々もめます

「もめることが多いので気を付けた方が良いですよ」とお伝えしても、

「私たちは仲が良いし、絶対にそんなことないから大丈夫!」

だいたいみなさんそうおっしゃいますが、

私の個人的な経験上、残念ながら、設立から数年後には8~9割は喧嘩別れしているような気がします。

ずっと円満にいられればもちろんそれに越したことはないのですが、経営者になるにあたってはさまざまな事態を想定した上で判断すべきだと思います。

結論:株式会社と合同会社、どちらを選択すれば良い?

一概にどちらが良いとは言えませんが、

  • 一般消費者とお取引の多いような業種の方
  • 会社をどんどん大きくして認知度を上げたいような方
  • イメージを気にするような方
  • 役員が複数名いる場合

には株式会社を、そうでない方には合同会社をお勧めしています。

ただし、あくまでも上記は一般論です。

実際にご自身で会社を設立される際には専門家にご相談なさることをお勧めします。

最近は無料相談に応じてくれる専門家も多いですし、無料相談会なども各地で多数開催されています。

「士業ってなんだか敷居が高そう」と敬遠せずに、ぜひ上手に専門家と付き合ってみてくださいね。

 

◆スミレ司法書士事務所
代表司法書士 村上まみ子
http://www.sumireshihou.com 

ABOUTこの記事をかいた人

岩井 隆史

投資家 大阪出身 両親が海外転勤が多かったため、幼少期から海外で生活。 日本と海外での働き方の違いを感じ、会社に依存しない生き方を提唱。 株やFX、不動産を中心に投資家として活動。